Archive for the ‘イベント (日本)’ Category

初心者による初心者のためのComic City大阪・パート2

2010/04/3

前回の記事にてComic City参加時の下準備について書きましたが、今回は桐枝が参加したイベント・Comic City大阪77(以降CC大阪又はインテ)自体に関するレポ+引き続き初心者向けガイドです。

久々で、しかも年明け最初のインテに参加するのは初めてなんで、混み合う朝から参加しようか、それとも待ち時間がほとんどない昼からの参加にしようか迷ったものの、朝から参加することに。
会場のインテックス大阪(言うまでもなく「インテ」というのは会場名から来てます)最寄り駅はニュートラムの中ふ頭駅なのですが、普段地下鉄からニュートラムへの乗り継ぎに使っているコスモスクエア駅にて、今までのイベントでは見なかった張り紙発見。
曰く「CC大阪参加者は中ふ頭駅ではなくコスモスクエア駅からご来場下さい」との事。
如何せん今までに参加したインテでは中ふ頭駅から会場に向かっていたんでちょっと驚いたんですが、駅や車内での込み具合見て納得。

会場に到着したのは大体9時前ぐらいだったのですが、かなりの人数が集まっていたのは言うまでもなく。
1-6号館まで(6号館は更にaからdまで4つに分かれています)あるインテックス大阪ですが、2号館以降が大まかなジャンル毎に割り当てられており、入場待機は1号館内で。
館内には常時J-popやアニソンなどが流れており、それをBGMにサークルチェックをしてる参加者が多数(私自身もそうでした)。
パンフレットには館内案内図とサークル一覧があるので、気になるサークルはスペース番号を確認したら案内図に印を。五十音順の索引と、ジャンル別のサークルカット(絵柄のサンプル+取り扱いジャンルの簡単な説明)一覧のどちらからでも調べられるので既に目星がついている場合は前者、大まかなジャンルが決まっているもののどのサークルの本が欲しいのか分からない場合は後者を。
因みに館内案内図はこんな感じ:

見ての通り、パンフレット本体から切り離すことが出来るのですが、案内図だけでは入場出来ないので要注意。間違っても案内図を切り離して残りのパンフレットを入場前に処分しないように。

開場時間は10時半なのですが、如何せん人が多いため、何度か移動はするものの実際に入場出来たのは11時頃。当然もう少し早く着ていればその分早く入場出来ていたかと。
入場後どこから回るかは人によるのですが、複数人で来ている場合はある程度分担して買いに行く方が目当ての本が手に入る確率も上がります。特に年初めのインテは規模が比較的大きいので、興味のあるジャンルが多岐に渡る場合はやたら動き回る羽目に。
一人で参加している場合は分担しようがないのでとりあえず優先順位順に。壁際に位置するサークルは大抵大手サークルなので混雑が予想されます、そちらから回るならそれなりに待つ覚悟を。
また、参加者数が多いイベントの場合は館内で幾らか規制(一方通行など)がされている場合があるので、入場待ち中にパンフレット内の案内図などで確認しておくのがお勧め。
実際今回のインテではエスカレーター付近で幾らか通行規制があったんで、6号館C・Dへの行き来が少し遠回りになる事が。一応それを見越して回る順番などを考えていたものの、どれぐらい混雑しているかは実際に見てみないと分からないものでした。

サークルを回っている時のマナーに関しては割と一般常識的な部分があるのでここでさほど説明する事はないと思うのですが一応少しだけ。
サンプル本を見せて頂く前と後に一言「いいですか?」だとか「ありがとうございました」などと声を掛けるのがマナー。終始無言というのは若干気まずいものです。
あと支払いの際は大きなお札(5000円・10000円)はNG。開場から数時間経った後や、大手サークルの場合はともかく、開場直後に出してしまうとサークル側も小銭が足りなくなってしまいます。どうしても大きいのしか手元にない場合は一言断ってから……と言いたいところですが、トラブルを避け、売り子さんに不愉快な思いをさせないためにも大きなお札はイベント前に崩しておきましょう。

また久々のイベントだったからか、ちょっとした衝動に駆られてスケッチブックもお願いしてみました。
サークルによってはスケッチブック(スケブ)OKというところがありますが、どういう事かというと参加者が持参しているスケッチブックにイラストを描いてもらう事が出来る、ということです。
と言っても、当然本を販売しながらで且つ作業ペースも人それぞれなので描ける枚数は限られますし、イラストに入れられる人数なども限定されます。
こういった形でサークルの方と交流出来るのもイベントの魅力だと思うので、機会があれば。
因みにスケッチブックが手元にない場合、大抵会場内で販売されているので現地での調達も可能。
頼む時は丁寧に、断られた際には気を悪くしないように。引き受けていただけた際にはお礼を忘れず、後でスケッチブックを回収するのを忘れないように。
またサークルの方のご好意で引き受けていただく以上、無理な注文(難しい構図・大人数入れてもらうなど)は御法度。自分だけが描いてもらっているわけではないことも自覚しましょう。

こんなノリで割とやりたい事やって買いたいものをやたら買いまくって終わった気がしますが、久々の同人即売会だったんで割と楽しめました。
主観混じりで説明重視のレポになってしまいましたが、何かしらの参考になれば幸いです。

初心者による初心者のためのComic City大阪・パート1

2010/03/31

きどころに「ネタがあるなら書いて! 寧ろ書けよ!」と言われたんで最近の自分の更新頻度が落ちてるんで、久々の記事です。

たまたま年末年始の帰国期間中に地元でのイベントがあるという、この上なく単純な理由でComic City大阪に参加したのが今年の頭。
やや時効ネタで申し訳ないのですが、これからこういった同人即売会への一般参加を検討してらっしゃる方向けに、イベントの簡単な説明を個人的な体験談・感想を交えてお送りしたいと思います。
如何せん桐枝自身経験豊富とは言い難いので、あくまで「初心者向け」と言う事にさせていただいていますが、それでも宜しければお付き合い下さい。
なお、この記事ではサークル参加に関しては一切触れませんのであしからず。

とりあえずComic City(コミックシティ)ってなんぞ?
赤ブーブー通信社主催の同人誌即売会、通称シティ、CCなど。年に数回東京・大阪・福岡で行われています。
本記事は2010年1月10日に開催された、CC大阪77についてのレポとなります。

事前準備(持ち物以外)
事前準備はイベントによって出来ることと出来ないこととが変わってくるのですが、どのイベントでも出来る事はそれなりにあります。
簡単にまとめると以下の通り。
– 目当てのサークルチェック – ある程度目当てのサークル・ジャンルが定まっている場合はネット検索などでそれらのサークルが参加されているかどうかや、新刊のチェックなど。イベント直前にはサークルスペースの記載もあるのでメモしておくと楽です。
– 天気の確認 – イベントによっては入場待機列が外に移動する可能性があるので、天候に合わせた服装を。雨具・防寒対策・水分補給の準備などはやっておいて絶対損にはなりません。
– 交通状況の確認 – 大勢の方が参加されるイベントである以上、各種交通機関が混雑することはほぼ確実。特に初めての場所の場合は乗り継ぎ場所・時間の確認必須。また、混雑を見越して交通機関側が何かしらの規制を設けている場合もあるのでその辺りも要確認。また路線次第ですが、ICカードや回数カードなどの使用で切符購入の手間を省くのも一つの手かと。

今回参加したCC大阪77は年初めのイベントで、CCの中でも比較的規模が大きいためか、パンフレット(後述)の事前販売が行われていました。当然現地購入も出来るのですが、事前購入しておくと参加サークルの確認だけでなく、地図の確認なども出来るなどといったメリットがあるので個人的には事前購入がお勧め。
……なのですが、実際のところ桐枝の場合は当日の入場待ち時間中にパンフレット確認で時間を潰すと言うパターンが多いです。

持ち物
あくまで桐枝が普段イベントの際に準備してるものだったりするんで、どこまで参考になるかは分からないのですが、割と一般的だとは思います。
まず必需品:
– パンフレット – 多くのイベントではこれが入場券のような扱い。価格はイベントによって異なるので要確認。会場情報やイベントの留意事項、参加サークルの一覧が記載されています。後ほどもう少し詳しく説明します。
– 小銭 – お金は細かいのを大量に用意しておいた方が楽! 特に朝から参加する場合、開場直後だとサークルさん側もまだお釣りが足りなかったりする場合があるので、なるべく100円・500円・1000円を中心に用意。
– 何かしら飲み物 – 水分(時と場合に拠っては糖分)補給用。時期に限らず水分切らすと色々と怖い事になるので、ペットボトル一本ぐらいカバンに入れておいて損はありません。と、いっても水分摂取しすぎても困るので適度に。
– 大きめのカバンか袋 – 言うまでもなく戦利品を入れるため。ここで気を付けたいのがどういったカバンを持参するかなのですが、なるべく丈夫で少し大きめのトートバッグ的なものがお勧め。肩に負担がかかるかもしれませんが、ここは一日限りの事だと思って我慢するか、負担が掛かるほど買わないように自重。逆にお薦めしないのはキャリーバッグ。持ち運びには確かに便利なのですが、階段などで引っかかる・混雑している会場内では果てしなく邪魔になる、という大きなデメリットが。どうしても、というなら別に止めはしないんですが、使うなら周囲に舌打ちされるか周囲にぶつかりまくるか、その辺り覚悟の上での自己責任でどうぞ。
その他あったら便利な品:
– 携帯ゲーム – 主にこれは朝から参加する場合に役立ちます。パンフレットのサークルチェックが一通り終わって更に時間が大量に余っている時に重宝します。
– 筆記用具 – 強いて言うならハイライター。サークルチェック時に何かと使います。
– スケッチブック(パート2にて説明しますので、こちらでは割愛)
何気に色々列挙してる事はしてるんですが、混雑している会場で何時間も過ごす事になるので出来る限り荷物は少なめに。

パンフレット
桐枝がこういったイベントに初めて参加する前、「パンフレット」と聞くと割と薄いものというイメージがあったんですが、そのイメージを見事なまでにぶち壊してくれたのがCCだった気がします。
というのは、こういうイベントのパンフレットって数百ページ単位の分厚さなんで、この1冊だけで結構な重さだったりするんです。一体どれぐらいの厚さなのかというと画像参照。

やたら古いものも一緒に撮る自分も自分だと思うのですが、ご覧の通り上のものが4年前のSuper Comic City大阪12の1日目の、下のものが今回参加したCC大阪77のもの。言うまでもなく比較対象はあのゲームのボードです。
SCC大阪12とCC大阪77とでは、イベント規模的な意味ではそこまで大きな差はないんですが、前者は会場の規模が若干小さく、また2日間に渡って行われたイベントの内の1日分のみカバーしている分ちょっと薄め。
イベントの規模に比例して分厚くなったり薄くなったりするんで、コミックマーケット(コミケ)規模となると結構な分厚さ(重さ)に。

以上が大体の事前準備。次の記事にて当日の様子についてお送りします。

京都精華大学国際マンガ研究センター第一回国際会議

2009/12/19

12月18日、今日と国際マンガミュージアムで開催された、京都精華大国際マンガ研究センター主催の国際会議に参加してまいりました。
諸般の事情で、前半の次世代シンポジウムにしか出席できなかったのが悔やまれますが、とりあえずは次世代シンポについてまとめてみようと思います。

本シンポジウムは、「世界のコミックスとコミックスの世界――グローバルなマンガ研究の可能性を開くために」と銘打たれ、外国人研究者や、翻訳・海外マンガ研究で活躍中の若手研究者による日本のマンガのみによらない、世界に開かれた場としてのマンガ研究に関する提言を主題とした、マンガを研究する上での新たな枠組みについてを考えるための研究発表およびディスカッションが行われていました。

次世代シンポジウムは、合計6人の研究者によって発表が行われ、マンガ論の枠組みの今後を考えるにはどうしたらいいか、今現在世界中に存在する”マンガ様”の表現メディアを学術的に語るにあたっての”手落ち”の指摘など、非常に示唆にとんだものでした。
その中でも、ネラ・ノッパ氏とパトリック・W・ガルバレス氏がそれぞれ議論の対象とした、ファンアート、おたく文化に関する発表が個人的に非常に興味をそそられました。
大まかな発表内容は

ノッパ氏
・マンガを論じる際には、”プロ”として出版社から作品を出版している作家のみが注目されがちだが、アンダーグラウンドとして押しのけられている二次創作(ファンフィクション等のファン活動)の流れも非常に大きく、無視するべきではないのではないか。著作権という法律に抵触するから、という理由で黙殺していては、かつてアカデミックな場において”コミック(マンガ)研究”が軽視されていたことと同じ轍を踏むことになりかねないのではないか。

ガルバレス氏
・二次創作もオリジナルも含む同人活動は、かつてのアングラとしての劇画と同様、メインストリームのメディアとしてのマンガからは切り離されたエッジの部分として、より個の欲望に接近したクリエイティヴセンターとしての役割を果たしている。また、同人活動からプロになる=アングラで修練を積み、スキルアップすることで、メインカルチャーにも通用する実力を得て表舞台に立つ作家もたくさんいることから、同人というアングラ部分も、出版されたマンガと同様に研究対象として考慮に入れるべきである。

いずれも、何か大き業績やインパクトを伴った作品・作者を扱う、権威主義的なところがあるマンガを論じるフィールドに対する疑問を投げかけています。
確かに、話題になるのは時代を変えた、あるいは表現のあり方を変えたとされる作家や作品が注目される傾向にあり(当たり前のことですが)、アマチュアの作家や著作権ギリギリの部分にある二次創作としてのファン活動は、まだまだ十分に語られていないな、とは感じられます。
両氏とも、権威付け云々以前に、プロもアマも描いているのは”マンガ”の様式の作品なのだから、同等に考えるべきではないか、と述べていました。
私個人としても、二次創作的な作品(マンガなりイラストなりいわゆる同人グッズなり)を作る、という経験も含めた読書経験――石田佐恵子*によって指摘された、より深い作品世界への耽溺としての模写、という文脈とひきつけると、二次創作物も読者が作品を読むことで感じた欲望をアウトプットする、という意味で模写同様の作品への耽溺と理解できます――であると考えていますので、作品受容論の側面からも、こうしたおたく活動は論じられるべきだと考えております。
対象の裾野があまりに広過ぎる、という問題や一次資料としての同人誌の入手が難しい(論者は所有していても、論文読者が入手できるとは限らない)という問題があるので、一朝一夕で論じることは出来ないとは思いますが…。
タフな課題である分、語る上での可能性は多いにあると考えられます。

*石田佐恵子「〈少女マンガ〉の文体とその方言性」『コミックメディア 柔らかい情報装置としてのマンガ』1992年 NTT出版

東京ゲームショウ2009 その2

2009/09/27

昨日の記事の続きです。

今日はちょっと”無双”というゲームシリーズについて思ったことをつらつらと書いていこうと思います。
非常に有名なタイトルですので、ご存知の方はご存知とは思いますが、『三国無双』『戦国無双』に代表されるコーエーの主力シリーズで、一騎当千の武将を操って、数千の敵を相手に戦場を駆け巡るアクションゲームでございます。このゲームの開発をしているω-Forceというチームが『Zill O’ll』シリーズの最新作『トリニティ・ジルオールゼロ』を開発中というのは、昨日の記事の通りです。このシリーズは、PS,PS2,PSPでそれぞれ発売されているのですが、ジャンルはオーソドックスなRPGでした。ですが、『トリニティ…』は無双スタイルのアクションRPGになったのです。TGSでトレーラーを見てて感じたんですが、これ、どう見ても魔法攻撃がついた無双です。舞台が中世ヨーロッパ風の無双です。世界観は過去のシリーズと地続きなんですが、ここまで雰囲気変わるか?!と。実際にストーリーを追ってプレイすれば話は別なんでしょうが、ムービーを見る限りでは本当に無双にしか見えなくて参りました。映像として華のある戦闘シーンを切り抜いたことが要素としては大きいのだと思うのですが、システムがストーリーを食っている珍しい例だな、と非常に複雑な気分。

『トリニティ…』のトレーラーと同時に『TROY無双』も上映していたのですが、これはなんと言いますか、無双シリーズの汎用性の高さが垣間見えたいい例のように感じられました。無双というゲーム様式があれば、割と何を突っ込んでもそれなりに面白くなるんじゃないかしら。一つのシステムに固執することは、進歩の否定だし、いつかは飽きられてしまう危険性や、微細な差異を消費する構造に対する危機感みたいなものも感じられますが。

さて、さんざっぱら能書きを垂れてきたわけですが、ここからちょっと会場とかそこら辺の報告をば。
何より残念だったのが、ほとんど試遊が出来なかったことですね。もう少しプレイアブルの台を増やして欲しかったなあ、と。あと、出展しているのがほとんど大手で、中小がほとんど出ていなかったのが少々残念。アトラスとかね、期待してたんですけどね。ゲーム業界の苦境が影響しているんでしょうか…。なんというか残念。
大手のポテンシャルは相当感じられたんですけどね。

東京ゲームショウ2009

2009/09/26

本日(9月26日)、東京ゲームショウ2009に友人らと足を運んでまいりました。
8時過ぎに会場に着いたのですが、やはり人出が凄い。
FinalFantasy13の試遊を始めとする整理券はほぼ瞬殺状態。
うまくFF13の整理券を入手できればなあ、と思っていたのですが甘かった…。
ブースで、他の方がプレイしているのを見られたからいいですけどね。

やはりというか、ビジュアルは相変わらず凄いです。
街並みもキャラクターの造形も非常に美しい。
演出過剰になって、プレイヤーの想像力の入り込む余地が無くなったり、他のゲーム性を削いでしまうのは、映画とどう違うの?という問題と繋がって、どうかと思うのですが、やはり技術力は凄いと認めざるを得ません。
戦闘も非常にテンポよく進んでいて、敵を蹂躙する爽快感は傍から見ていても相当ありました。これ、意外と面白いんじゃないかしら…。

他にはCAPCOMのブースで大神伝のトレイラーとロストプラネット2のトークショーを見たり、コーエーのブースでトリニティ・ジルオールゼロとTROY無双のトレーラーを見たりしてきました。
大神伝は、前作大神の雰囲気そのままに、うまくDSにマッチする画質に落としてあって、続編としてはいい感じに感じられました。
一緒に見た友人が言っていた「DSは3Dと見せかけたドット絵だよ」という言葉に妙に納得させられました。
ローポリゴンの少々荒めで、省略(デフォルメ)された画面は、決してリアルな(目で見たままに近いという意味での)描写はできません。ですが、ある程度の身体を持ったキャラクターの図像と彼らの動きを与えることは可能です。プレイヤーは彼らの動く記号的な身体とリアルな身体の動きを想像力を動因することで埋めることができる。
ローポリゴンのゲームを遊ぶことで働かされる想像力は、ドット絵という限られた色・サイズ・動きのキャラクターによって構成されるゲームをプレイする時に用いられる想像力とほぼイコール(多少は弱くなっているかもしれませんが)であると考えられます。そして、その現実とのギャップを埋め合わせる想像力の入り込む余地が、ゲームに描かれる世界の解釈の幅となり、物語を追いかける以外の楽しみを生むのではないか、と考えるのです。(先に挙げた、FFに見られる”映画のような”表現は、世界を固着し、想像力を硬直させてしまう可能性があるのです。)
そう考えると、先に挙げました友人の言葉は、PSPと比べると劣った画像表現力に劣るDSのソフトを面白いと感じるメカニズムをうまく言葉にしたな、と思えます。

長々と語ってしまいましたが、とりあえずちびテラスが可愛かったです。
子犬たまらん。
無双シリーズやら、他のゲームやらに関しても言及するべき点があるのですが、ちょっと長くなりそうなんで今日のところは見送りの方向で。TROY無双とトリニティ・ジルオールゼロについては明日書く予定。

サンデー・マガジンのDNA展

2009/09/18

去る8月21日、川崎市市民ミュージアムで開催された『サンデー・マガジンのDNA』展に足を運んできました。
同展は、週刊少年サンデー、週刊少年マガジンの創刊50周年を記念して企画された特別展で、小学館と講談社の全面的なサポートの元で、両誌の代表的な作家の貴重な原画が数多く展示されていました。以前に開催された、『少女マンガパワー!』展に劣らず、非常に貴重な展示だったと思います。(特に、手描き原稿を間近――それもトーンの削り具合、重ね具合まではっきり見えるくらい!--で見られる機会は、そうそうないですからね)

展示室の入口でチケットを購入し、中に入ると、まずサンデー・マガジン両誌の創刊から今日までの連載作品が通路を彩っておりました。年表といっても、年代と作品名が文字で並んでいるような味気ないものではなく、それぞれの作品の主人公達がちりばめられた、非常に華やかなものでした。

オンタイムで読んでいた時期の作品のキャラクター達を見ると、昔を思い出してちょっとわくわくしましたよ!あれは非常にいい作り方だと思います。

年表の通路を抜けると、いよいよ展示のスペースに入ります。

まずはサンデー・マガジン双方の歴代作家陣のサイン入りオブジェ(Gペンの形をしたオブジェが2基)がお出迎えしてくれました。大体のサインは崩し字で書かれていて、判読に困ったのですが、添えられたイラストやサインに盛り込まれたキャラクターのデザインなどから、大体どの作家なのかは理解できるのは、漫画ならでは、と申しましょうか。

展示は大まかに分けて4つのセクションに分かれていました。

・壁沿いにぐるりと原画の展示

・中央スペースを囲むように年代ごとの流行物や代表的な連載作品、物価などをまとめた年表+キャラグッズ等の物品展示

・監修の夏目房之助によるサンデー・マガジンに関する解説パネルと、ジャンル別の系譜をDNAモデルにたとえたオブジェ

・出口付近に、トキワ壮組と編集とのやり取りの歴史、高橋留美子・あだち充の愛用品とアイデアノート、サンデー・マガジン両誌の歴代編集長の仕事模様をまとめたパネルなどが収められたスペース

以上のように分けられていたのですが、正直ちょっと関連性に欠ける部分があったかな…と。貴重な原稿や、時代背景を示す資料、仕事場を思わせる物品など、資料としては非常に魅力のある展示だったと思うのですが、今ひとつつながりが弱く感じられました。特に、原画の展示はもう一ひねりあっても良かったのかな、と。

展示のされ方が非常にベーシックな、年代を追うように代表的な作品を並べる手法だったのですが、キャプションの情報が少なく、予備知識無しではその関連性がいまいち汲めないのではないか、と少し心配。あと、個人的には中央スペースのDNAモデルと連動して見ることができる工夫があったらもっと分かりやすかったと感じました。ちょっと距離があったのが残念。

もうひとつ、キャプションについてなんですが、特にカラー原稿に関しては使用メディア(コピック、カラーインク、CG等)の表記があったらもっとよかった。これはオタク的な受容かもしれませんが、マンガを描く技術や道具というものは日本独特のものであるし、憧れの作家がどうやって作品を描いているのか、という部分は非常に興味を呼び起こす要素だと思うので、そこのところの情報が欠けてたのが少し不満。

ひとしきり気になる部分を挙げてきたわけですが、個人的には原画を間近でじっくり見られただけでもう満足。特に、紙ベースで描いている作家さんの原稿は、細かい手仕事の跡や切り張りやらのテクニックが見られるので、始終ニヤニヤしっぱなしでした。

原稿関係で少し突っ込んだ話をするなら、やはりデータ原稿の展示物としての扱い方ですかね。今回の展示では、紙に出力した上で作者の直筆サインを添えて展示してありました。元々マンガというメディアは複製ありきのものなので、博物館・美術館で取り扱う上でのオーソライズというのは非常に難しい問題なんですよね。その中で、オリジナルとしての原稿というものが、一回性という価値のあるもの(印刷に出ない指示書きや、修正の跡などの有無の点で)として扱われ得るものだとされる部分があるはずなんですよ。でも、紙に直接書き付ける原稿ならその一回性は確保されるかもしれないんですが、データ原稿となると、いくらでもコピーもできるし出力も出来ちゃうわけなんですね。そうなると、展示や収集に値するのかという問題が出てくる。今回の展示では、サインを入れることでそれをクリアしているんですが、今後マンガを専門に収蔵する施設(国営マンガ喫茶(笑)は立ち消えになりそうですが)がこういう原稿をどうやって権威付けするかがちょっと気になりますね。

しかし、やはりここまでの数の原稿を一挙に見られる、というのが何よりも大きかったな、というのが総合的な評価点です。人気のあった作品に絞っていたにせよ、サンデー・マガジンという二大メジャー誌の50年の歴史――読者に好まれる絵柄の変化であったり、テーマの変化、画面の作り方が洗練されていく様など――をビジュアルとして感じることが出来る機会はそうそうないですからね。

京都にも巡回するそうなので、関西圏の方も是非。